後藤栄二郎より お手紙
この度は、丸美珈琲店に興味を持っていただき誠にありがとうございます。
札幌の地で素晴らしいコーヒーをお客様にお届けするために、世界中の生産地を飛び回り美味しさ探求の旅をしております。
札幌は、観光地としても仕事の出張先としても日本中から多くの方が訪れます。そんな時に丸美珈琲店にお立ち寄りいただいたお客様より「美味しかったけど、通販やってないの?」というお声をいただくことが多くなりました。その思いにお応えするために、ご注文いただいてから焙煎した新鮮なコーヒーをお届けさせていただいております。
さて、今回のお試しセットは実際に生産国へ赴き、私自身が現地で鑑定してから買い付けた、自信を持ってお勧めするコーヒーをセレクトいたしました。
まずはコスタリカ産のコーヒー。コスタリカは私が最も信頼する生産国です。何が?と思われるでしょうが、まずは徹底されている品質管理への取り組みが、実際の珈琲豆の品質にダイレクトに表れています。
少し専門的になりますが、収穫時のコーヒーチェリーの完熟度合いが均一のため、味わいに甘さ(Sweet)がはっきりと感じられます。そしてコスタリカといえば「ハニープロセス」と呼ばれる精製方法が特徴的で、コーヒーチェリーの果肉部分を残すことでスペシャルティコーヒーの魅力的な味わいに必須な「果実の酸(Acidity)」が感じられます。 コーヒーを抽出する際は、濃度はやや軽めにして味わっていただくとより繊細な甘みを感じていただけると思います。
そして、グアテマラ産のコーヒー。グアテマラは元々肥沃な大地と山脈、そして自然豊かな環境に恵まれており、上質なコーヒーを産出することで知られていますが、長年産地を訪問する中で感じていることがありました。それは、グアテマラのコーヒーはもっとポテンシャルがあるはずのに、品質管理の取り組みが遅れているのではないか?ということ。
そんな中数年前に、ある世界的に有名な鑑定士がエクスポーター(輸出業者)を始めたと聞き、早速開業年度に訪問しました。 そこで、改めて素晴らしいテロワールを感じることができ、感動したことを覚えています。それからは、訪問回数を増やしグアテマラ産のコーヒーが覚醒するのを、楽しみにしております。
味わいについては、高級チョコレートのような濃厚で甘い苦味が特徴で、焙煎度合いもほろ苦さが感じられるバランスのいいコーヒーとなっております。フルボディで上質な酸味を持っていますが、そこは焙煎で酸味をほのかに感じる程度まで苦味と甘さを引き出すことを考え、奥深い味わいに仕上げております。ほろ苦いのに後味も綺麗なので、こちらの豆は程よく濃いめに入れるとミルクとの相性も抜群です。 ぜひ、お試しください。
店主 後藤 栄二郎